ボローニャ・ブックフェア2013

  • 2013.03.31 Sunday
  • 23:51
昨日、ボローニャから戻ってまいりまして、本日から営業再開です。皆様にはご不便をおかけいたしました。今日はブックフェアの様子を少し紹介しようかな、と思って書いています。



写真撮影が下手なうえに、会場内の暗さで、がらんとした雰囲気に見えますよね。すみません。実際は人もかなり多く、ごった返しています。ちなみに今年は50周年です。



ガラスケース内に展示された絵本は、今年受賞した作品たち。フィクション、ノンフィクション、新人賞にあたるオペラ・プリマのカテゴリーに分かれています。

受賞作品詳細は、ブックフェアのHPを見ていただいたほうが良いかと思います。こちらです。
http://www.bolognachildrensbookfair.com/en/bolognaragazzi-award/winners-2013/1061.html

当店では数点のみですが、扱っております。こちらからどうぞ。
http://www.lupinusbooks.com/?mode=grp&gid=504812

確かに、どれも斬新で、デザインには目を見張るものばかりなのですが、いつも疑問に思うのです。絵本というよりもアートブックではないだろうか、と。「眺めてみる楽しさ」はあっても、「読む楽しさ」がないものが多い気がしてならないんです。

今回は、かなり冷静な目で見てきたので、ちょっと辛口な意見かもしれません。でもそんな意見もあるよね、という程度に読んでもらえれば幸いです。

実際、受賞作品の版権契約を結んで、翻訳出版されているというケースは、正直少ないようです。各国の出版各社がフェア会場で、交渉して契約を結んでいるのは、もっと実際的な絵本ということですね。



絵本の賞とはほかに、イラストレーター・エキシビジョンなるものがあるのですが、こちらはどれを見ても、素晴らしい作品でした。

応募された3147点の中から、審査を通った77点の原画が展示されています。日本人の応募者はその中で16人もいるようです。すごいですね。

既に絵本を出版されている人もいれば、これから絵本作家へ踏み出す人もいる具合。いずれにせよ、たくさんの応募者の中で選ばれたということは、自作を出版することへ一歩近づいたということでしょう。

個人的に心配しているのは、これだけ良い絵を描ける人たちがいるのに、出来上がった本が中途半端なものになってしまうこと。

編集者の腕の見せ所だと思うのですが、わかる人だけがわかるアートブックになって欲しくないなあ、と思うんです。絵がいいから、そのまま出版ではなく、ストーリーにも力をいれて欲しい。

ストーリーも作れるイラストレーターなら良いのですが、そうでないなら、作家を別に立てて、一緒に本作りをするのもありだと思うんです。

私自身が出版社にいた時、営業サイドにいたことのほうが長いのですが、売れる本売れない本(長く読まれる本、すぐに読まれなくなる本)というのは、作り手側のさじ加減によるものが大きいと思っていました。

せっかく出版するのだから、長く読まれるものを。賞味期限の短いビジネス書ではないのだから、絵本でいいものができたら、それこそ何十刷も重版されていきます。

複雑な気持ちを抱えたまま会場を回っていましたが、それでも収穫はいくつかありました。次回は、くだらない話題とF1ネタが出ますので、ご興味ある方、引き続き読んでくださいませ。
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