『カラス笛を吹いた日』ロイス・ローリー/バグラム・イバトゥーリン

  • 2013.10.05 Saturday
  • 20:06
何とか体調も整ってきたので久々にブログにでも、と思っていた矢先にかかってきた実家からの電話。母からでしたが、父曰く「ブログの更新がしばらくないようだが、大丈夫か」という内容。

・・・心配してくれるのはうれしいし、ありがたい(これ本音)。でも、正直、複雑な気持ちでした。というのも、このブログは、私にとって仕事の場(半分以上が趣味だけど)でもあるので、身内にはあまり踏み込まれたくない部分だったんですよね。

ましてや私の場合は、同世代と比べて、両親に厳しく育てられたほうなので、監視されているような気持ちがして仕方がない。落ち着かなくなるんですよー。

これ、逆の立場だったら、父は絶対嫌がると思うんだけどなあ。その辺り、理解してもらえるとうれしいのですが。

今日紹介する絵本は、うちとは違った父子関係が描かれたアメリカの絵本です。



表紙が寂しい印象だったので、暗いお話だったら嫌だなと思っていたのですが、そんなことはなかったので安心しました。

11月の寒い朝、リズはお父さんと二人で出かけていきます。これから二人は狩りに行くところなのですが、リズとお父さんの間には、どこかよそよそしさが漂います。

このお話は、作者の子ども時代の実体験がもとになっていて、この日は1945年の出来事。戦争直後のお話なんですね。

長い間家をあけていたお父さんが帰ってきてうれしいものの、今は8才になっているリズには、どう接していいかわからない、という状況なんです。

今日、リズが着ているチェックのシャツは男もの。だぶだぶだけど、本当に気に入っているから大満足。これを買う時に、リズの気持ちを尊重してくれたお父さんとのエピソードも綴られます。

途中、朝ご飯を食べに食堂に立ち寄る頃には、だんだんリズもリラックスしてきます。食堂中も人も、その時代の雰囲気がよく出ていていい感じです。

森についた二人。さっきまでリラックスしていたリズは、再び緊張した面持ちに・・・。リズにとっては「狩り」は初めてで、何より「ハンター」という言葉は怖い。

カラスは畑を荒らすから、そうせざるを得ないことはわかっていても、楽しいこととは思えない様子が伝わってきます。

カラスを狩るときは、カラス笛でおびき寄せるそうで、それを吹くのがリズ。どきどきしながら吹いてみると、ちょっとくぐもった音が出た。

吹き続けると、一羽また一羽と集まりだしたカラス。狩りとしてはお誂え向きの状況が整ったわけですが、お父さんは結局一羽も撃ち落とさないんです。

リズの気持ちを汲み取っての行動だと思うのですが、それをリズもちゃんとわかっている。明日の朝、別の誰かが狩りをするかもしれないけれど、それは仕方のないこと。

狩りの是非を問うことが主題ではなく、お互いを理解する親子関係を描いた一冊は、控えめながらも清々しい内容に仕上がっています。

もう少し寒くなってから手に取ると、より雰囲気が味わえるかもしれません。

*『カラス笛を吹いた日』
ロイス・ローリー(文) バグラム・イバトゥーリン(絵)
島 式子/島 玲子(訳)
BL出版(2010年刊行)
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