『つるばら村の魔法のパン』ほか 茂市 久美子

  • 2013.12.24 Tuesday
  • 23:47
ブログを書くペースが戻ってきたぞ、と思っていたら、調べものやら別の仕事で目を使いすぎ(*-*)、久々に頭痛に悩まされました。

パソコンは本当に油断大敵。本や雑誌を読む時はここまでつらくないんですけどね。今日は目が疲れきる前に、一気読みしてしまった読み物のシリーズをご紹介します。今回は図書館からの調達です。



つるばら村にある小さなパン屋さん「三日月屋」。パン職人のくるみさんが一人で切り盛りしているお店です。看板猫は、ニボシという名のキジトラの猫。

このシリーズは『つるばら村のパン屋さん』が1作目。『つるばら村の魔法のパン』が完結となる10作目になります。最初は宅配パン屋としてお店を始めたくるみさんも、実店舗を持ってからは6年。パン屋さんに訪れる不思議なお客様のエピソードとともに、お話は進んで行きます。

自然豊かなつるばら村の住人は、人間だけではありません。動物や昆虫、木々や草花までみんな共存しています。くるみさんのお店にやってくるのは、うさぎだったりくまだったり、時には風や木の精までご来店です。

と、こんなふうに書くと、「うわー、メルヘン過ぎ・・・」と思ってしまうでしょ?でも、これが不思議とそんな感じがしないんですよ。どこか現実的で「そんなこともあるかも・・・」と思えてしまう。故郷が岩手だという作者の方の観察眼がそうさせているのかもしれません。

大人が小学生向けの読み物を読むと、先が読めてしまって、いまいちストーリーに入り込めない。というのはよくあることですが、今回は、良い意味で期待を裏切られました。1話ずつは短いのに、どれもわくわくが続くんですよね。

まあ、気になった方は、最初の作品を手に取って見てください。ちなみに、4作目〜9作目までは、くるみさんメインではなく、つるばら村に住む他の住人たちが主人公になっています。はちみつ屋さん、家具屋さん、洋服屋さん…などなど、みなさん事業を営んでいます。それぞれが持ちつ持たれつのところがあって、つるばら村は、自営業者にとっての理想郷!私はそんなふうに思いながら読んでいました。

スローライフを取り入れた児童読み物。こういうと、薄っぺらく感じるかもしれませんが、実際は、人と人のつながり、自然とのつながり、そういったものが主題だと思います。

「つながり」と言えば、最終巻のあとがきを読んでいてびっくりしたことがあるんです。くるみさんのモデルになったという、自転車で宅配をする熊本のケーキ屋さんのこと。

その時、「あっ私、それ知ってるかも。」と思いました。十数年前、出張で熊本に行った時に、商店街でたまたま見かけたのですが(自転車にパウンドケーキを積んで販売されてました)、仕事中だったので、その時買わなかったのでした。仕事後、同じ場所に戻ってみたら、もういない・・・。とても残念に思ったのを覚えています。

そのお店のことが結構詳しく書かれていたので、私もお店の名前を知ることができました。楽しく読み終えた後に、美味しいデザートまでいただいた気分。

子どもだけに読ませるにはもったいないので、年末年始の読書にいかがでしょうか。読後はなんだか元気が出ること請け合いです。

*『つるばら村のパン屋さん』
*『つるばら村の三日月屋さん』
*『つるばら村のくるみさん』
*『つるばら村の家具屋さん』
*『つるばら村のはちみつ屋さん』
*『つるばら村の理容師さん』
*『つるばら村の洋服屋さん』
*『つるばら村の大工さん』
*『つるばら村のレストラン』
*『つるばら村の魔法のパン』
茂市 久美子(作) 中村 悦子(絵) 柿田 ゆかり(絵)
講談社より刊行
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