『とんぼ』チョン・ジョンチョル/イ・グヮンイク

  • 2015.09.24 Thursday
  • 22:57
あっという間に9月に入り、もう、お彼岸ですね。
自宅の周りは田んぼが多いので、この連休は稲刈りがだいぶ進んだ感じです。

今日は、初秋にぴったりな絵本をご紹介します。8月からとんぼはたくさん飛んでいたけれど、よく見ると、今の時期は種類も違ってきていたりと、なかなか興味深いですよ。

 


「とんぼの死」から始まる絵本なのですが、不思議と重くないのです。とんぼが死に、あり(蟻)がそれを自分たちの食べ物として運んで行く・・・こう書くと味も素っ気もないのですが、「ありが とむらい はじめます」という表現から、その後の雰囲気ががらっと変わる気がします。
 


大勢のありが協力して、とんぼの亡骸を分解していく様は、決してグロテスクでも悲しいものでもなく、自然の摂理として当然のこととして受け止められるのです。「たらん たらん」となんともいえない言葉でつづられていく、一生懸命に働くありの様子。一つの命が、別の命へとつながれた秋の日の出来事は、とても印象的で、はっとさせられるものがありました。

この作品は、1925年に書かれた詩とのことでした。しかも、当時14歳の少年が書いたとは驚きです。新たにイラストが加えられ(柔らかいタッチのイラストが、これまた絶妙!)こうして絵本になったようです。

あとがきを読むと、「たらん」の響きは野辺送りで使われる鈴の音とあって、なるほどと思いました。この詩人の感性に脱帽です。今度原書を仕入れてみようかな。

*『とんぼ』
チョン・ジョンチョル(作)イ・グヮンイク(絵)
おおたけ きよみ(訳)
岩崎書店(2011年刊行)
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